好意の返報性とは、相手から好意や親切を受けたときに、「何かお返しをしなければ」と感じる心理のことです。
店員さんから親切な接客をしてもらったことで、つい商品を買ってしまったことはありませんか?
人は、誰かから好意的な言動を受け取ると、お返しをしたくなるものです。
これを恋愛に活かして、好きな人に好意をアピールすると、好きな人から「好き」のお返しが返ってくる可能性が高くなります。
この記事では、この法則を恋愛に活かす方法を紹介します。
学術的な背景も解説しているので、専門的な知識もつけたい人はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
それでは、好意の返報性を使った心理学的テクニックを見ていきましょう!
好意の返報性を使った恋愛テクニック

好意の返報性を恋愛テクニックに応用するときは、好意をさりげなくアピールすることが大切です。
必ずしもLOVEが伝わる必要はなく、「人として好き」な気持ちが伝われば、彼から好意が返ってくる可能性が高まります。
ここでは、好意が伝わるテクニックをご紹介します。
名前を呼ぶ
会話のなかでさりげなく名前を呼ぶと、心の距離が近いように感じるため好意が伝わりやすくなります。
さらに、彼を褒めるときに名前を呼ぶと効果的です。

〇〇くん、すごいね!
といった褒め方をすると、ライバルがいても一歩リードしながら彼との距離を縮められます。
聞き上手になる
彼が話しているときは、耳を傾けて関心を持っていることをアピールしましょう。
自分の話をきちんと聞いてくれているとわかると、あなたが彼を大切にしてくれていることが伝わります。
彼に頼る&お願いごとをする
時には彼に甘えて頼ることも重要です。
頼みごとを受け入れたときに、彼は

この人のことが好きだからお願いごとを聞き入れたんだ
と錯覚をして、あなたがだんだん気になる存在になっていきます。
ミラーリング効果を活用する
ミラーリングとは、彼の言動や動作をさりげなく真似することです。
同じ言動をする相手は気が合うと錯覚することで、相手に好意を感じやすくなります。
好意の返報性の心理学的背景

ここからは、好意の返報性について心理学の視点から解説していきます。
誰が提唱したの?
なぜ私たちは好意をお返ししたくなるの?
日常のなかでもよく起きる現象なの?
気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
好意の返報性の学術的背景
この考え方のもとになっているのは、アメリカの社会心理学者 ロバート・B・チャルディーニ(Robert B. Cialdini) が研究した「返報性の原理(Reciprocity Principle)」です。
彼は著書『影響力の武器』(Influence: The Psychology of Persuasion)で、人は「何かをもらったら返したくなる」という心理を明らかにしました。
この返報性はもともと「プレゼントをもらったらお返しをする」といった社会的なルールに関係するものでしたが、その後の研究で「好意や親切にも同じような返しの心理が働く」ことがわかってきました。
ここから「好意の返報性」という考え方が恋愛心理学にも応用されるようになったのです。
実験の例
代表的な研究のひとつに、カーティス&ミラー(Curtis & Miller, 1986) の実験があります。
この実験では、学生同士をペアにして「AさんがBさんをどう思っているか」という情報を操作しました。
あるグループでは「Aさんはあなた(Bさん)のことを好意的に思っている」と伝え、別のグループでは「Aさんはあなたのことをあまり良く思っていない」と伝えたのです。
すると、「好かれている」と聞かされたBさんは、実際にAさんに対してより好意的にふるまい、Aさんのことを好きになる傾向が見られました。
つまり、「自分を好いてくれる人を、私たちは好きになりやすい」ということが実証されたわけです。
まだある「返報性の原理」
好意の返報性は、「返報性の原理」と呼ばれる心理学の法則の1つです。
これは「人は何かをしてもらったら、お返しをしたくなる」という心理メカニズムに基づいています。
実は、返報性には4つの種類があります。
他の3つも恋愛に影響を与えることがあるため、簡単にご紹介します。
好意の返報性
この記事のメインテーマで、他者からの好意を受けると、自分も好意を持ちやすくなる心理です。
恋愛では、彼に「あなたのことが好きだよ」とさりげなく伝えることで、彼から「好き」のお返しが期待できます。
敵意の返報性
人は、好意だけでなく敵意も相手に返したくなるものです。
たとえば、冷たい態度をとると相手も冷たくなり、喧嘩が増えてしまうことがあります。
小さなすれ違いが積み重なって喧嘩や距離が生まれてしまうのも、この心理が関係しています。
譲歩の返報性
相手が譲歩してくれた場合、こちらも譲歩しやすくなる心理です。
歩み寄ってくれたり自分を理解しようとしてくれたりする相手のことは、自分も大切にしたくなるのは、譲歩の返報性が働くからです。
自己開示の返報性
相手が自分の悩みを話すと、自分も心を開きたくなる心理です。
恋愛では、少しプライベートな話をすることで、彼も本音を話しやすくなり、距離が縮まりやすくなります。
勇気を出して好きをアピールすれば好意の返報性が働く
片思いをしている相手に好意を伝えるのは、とても勇気がいることです。
しかし、勇気を出して好意を伝えることで、彼も振り向いてくれる可能性が高くなります。
もし、彼に「好き」だと伝えられず後悔する日々を送っているときは、好意の返報性を思い出して、勇気を出してアピールしてみてほしいです。
ココロマグネットはいつでもあなたの恋を応援しています。


